北海道猟友会が自治体からのヒグマの駆除要請に原則応じないよう全支部に通知する予定だとわかり、話題になっています。
事の発端は、砂川市からの駆除要請を受けて発砲した弾が建物にあたる危険性があったとして、猟銃の所持許可が取り消されたことのようです。
詳しく見ていきましょう。
北海道猟友会がヒグマ駆除を拒否する理由とは?
今回の騒動の発端は、砂川市からの駆除要請を受けて発砲した弾が建物にあたる危険性があったとして、猟銃の所持許可が取り消されたことです。
ハンターは処分の取り消しを求め、裁判を起こしましたが、裁判所も上記の射撃は違法だったと判断し、ハンターは敗訴。
自治体から依頼を受けてクマを駆除する
→警察「今の射撃は許可していない。危険な射撃だ!」
→公安委員会「危険な射撃したなら、猟銃は没収、ハンターもやめてね」
→ハンター「事前に警察の許可も取ったのにおかしい!裁判だ!」
→裁判所「違法」
→ハンター「そんな・・・」
これを受けて、猟友会は全支部に自治体からのヒグマ駆除要請に応じないように通達する見込みとのことです。
そりゃあそうなるよね・・・
ヒグマ被害の現状と危険性
ヒグマ駆除のニュースが出るたびに動物愛護協会が、駆除に対して非難する声明を出していますよね。
ヒグマの駆除は必要なことなのでしょうか?
ヒグマの生態
ヒグマは肉食のイメージがありますが、人間と同じ雑食で何でも食べます。
木彫りの熊では鮭を捕っていますが、鮭も大好物だそうです。
そして、雑食なので人も食べます。
人を食べることを覚えたヒグマは人里に下りて、人を襲うようになります。
人が襲われないよう、ヒグマの駆除は必要なのです。
ゴールデンカムイとか三毛別羆事件とか読んでみるとヒグマの怖さがよくわかるよ。
なぜ北海道猟友会は駆除を拒否するのか?
もともと、ヒグマ駆除に対する報酬が低いことが問題となっていました。
市町村にもよるけど、日当1万円で
・命の危険があるヒグマの駆除をして
・何百キロあるヒグマの死体を移動させて、解体して、処理して
はリスクと報酬が見合ってないよね…。
2024年の5月には北海道奈井江町で、報酬面で折り合いがつかず、猟友会がヒグマの駆除を辞退しています。
奈井江町では鳥獣被害対策実施隊として、
- 日当 4800円
- ヒグマ対策の場合 8500円
- 発砲した場合 1万300円
を提示しましたが、猟友会は報酬の低さに加え、業務内容や事業の枠組みに問題を感じ拒否したとのことです。
今後のヒグマ駆除対策はどうなる?
猟友会が拒否したとなると、今後のヒグマ駆除はどうなるのでしょう?
害獣の駆除などを専門に行う職員(ガバメントハンター)を導入している自治体もありますが、まだまだ数は少ないのが実情です。
今後のヒグマの駆除はこれまでの猟友会任せではなく、自治体の主導が必要になってくるのかもしれません。